ブログ: 2008年8月アーカイブ
先日はポーランドの羽毛について書きましたが、本日はハンガリーの羽毛についてです。
ポーランドが小規模農場が多いのに比べて、ハンガリーは比較的、大規模農場が多く、一農場あたりの鳥の飼育数も数万羽の規模に達します。
輸入商社では伝統的に伊藤忠がハンガリーに強く、かつてはハンガリーの羽毛といえば伊藤忠のシェアが高かったが、近年ではあまり名前を聞かない。
メーカーでは京都西川が、ハンガリーの羽毛をフェヘールリバという名前を付け、比較的高額品として位置づけている。
これらハンガリー、ポーランドの羽毛事情には私が以前、これらの地域を訪れた際の出張記がありますので、合わせてご覧いただければ、より一層ご理解いただけるかと思います。
先日、国別の羽毛事情にも違いがあると書いたが、本日はポーランドの羽毛事情を簡単に記す。
ポーランドは比較的小規模な農場が多く、一部の例外的な大規模農場をを除くとほとんどが零細小規模農場です。
このため1農場あたりの鳥の飼育数も少なく、その分、飼育に手間をかけることも可能で非常に良い原毛がとれるのも確かである。
しかし、やはり農場毎に品質にばらつきがあるのも事実である。
これらは通常、農場毎に原毛が管理されることはなく、スローターハウスと呼ばれる屠殺場で採取された場合は屠殺場で、農場でライブドハンドピクトされた原毛は精毛場で一緒くたにされる場合が多い。(このライブドハンドピクトもできなくなってきている模様)
但し、稀に精毛場や商社と契約して、地域や農場を指定して良質な原毛のみを輸入するといったことをしているメーカーもあるが、やはりこれは高額にならざるを得ない。