布団の近代史2

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 昭和30年代に洋布団ブームが始まると同じ頃、羊毛布団の開発も開始されましたが、当初は羊毛の持っている油脂分を除去せずに製品化したり、生地の目止め加工が不十分で羊毛が吹き出したりと多くの失敗を重ねました。

 昭和40年代から羽毛布団が市場に出るには出てきましたが、当初はヨーロッパからの輸入品で価格も高く、一部の金持ちや病気で重い布団が苦痛な病人が使用するといった特殊な商品でした。

 羽毛布団の販売が実際に高まってくるのは昭和50年代の後半から60年代の前半頃です。

 当時はドイツ直輸入といった輸入品が主流でダウン70%程度の品が主流でした。

 羽毛布団がマルチ商法に使用され問題になったのもこの頃で、日本でも一部の工場が羽毛布団の製造を手がけるようにもなってきました。

 また、当初はヨーロッパからの直輸入が主流でしたが、台湾経由の中国原毛を使用した商品も昭和60年代には輸入されるようになり、当初は中国原毛のダックダウン70%程度の商品が8万円前後で販売されていたようです。

 これらの期間を通して、羽毛布団の価格は円高と共に下がってき、昭和60年代中~後半には5万円をきる商品も出てきたようです。

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このページは、羽毛ふとんが2008年7月23日 12:11に書いたブログ記事です。

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